2024年度若手研究発表会の講演プログラムが以下の通り決定しましたのでお知らせします。
14:35 1. | スパッタ法で作製した多結晶BaSi2膜へのBイオン注入による伝導型制御および太陽電池作製 | 筑波大学大学院 | 佐藤 匠 |
【概要】薄膜太陽電池材料のBaSi2は資源が豊富な元素のみで太陽電池に適した諸特性を示す。近年、スパッタ法において高品質なn-BaSi2光吸収層の形成に成功した。しかし、スパッタ法ではp-BaSi2膜は形成できていなかった。本研究では、スパッタ法で堆積した多結晶BaSi2膜にBをイオン注入することでp型伝導およびホール密度の制御を初めて達成し、p-BaSi2/n-Siヘテロ接合型太陽電池の動作を実証した。 |
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14:55 2. | PV大量導入時における送電線の停電作業計画のための過酷条件の検討 | 早稲田大学先進理工研究科 | 鈴木雅之 |
【概要】送電線の停電作業計画では過酷な負荷状態の適切な想定が必要である。近年、太陽光発電等の再生可能エネルギーが系統に大量導入され、電源の大量導入や不確実性に起因する系統混雑が課題となり、過酷条件を満たす負荷の想定が困難となっている。そこで本発表では、PVを大量導入した電力系統モデルを作成し、過酷状態を目的関数とした最適潮流計算を行うことで、今後の停電作業計画の検討に資する過酷状況の分析を実施する。 |
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15:15 3. | PV大量導入時の電力系統における多目的運用最適化に関する一考察 | 早稲田大学大学院先進理工研究科 | 秋山 航 |
【概要】本研究ではPVの大量導入を想定した電力系統を対象とし、OPFとε制約法による三目的の運用最適化を検討している。具体的には燃料費・CO2排出量・送電損失を目的関数としてパレート解を算出し、異なる目的関数間の相関等について分析を行い、対象とする最適化問題の特性を明らかにする。今後は分析結果に基づき、新たな目的関数の採用など、さらなるPV導入が想定される系統の運用最適化による付加価値の向上を模索する。 |
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15:45 4. | 電気自動車双方向自宅充電器を含めた住宅街区の自家消費技術選択最適化 | 東京農工大学大学院 | 東谷拓弥 |
【概要】住宅街区において太陽光発電の自家消費率を高める経済合理的な手法として、電気自動車(EV)が大容量蓄電池を有する点に注目して、1台のEVを複数軒分の住宅用蓄電システムとして活用することが考えられる。本手法の有効性を検証するために、住宅4軒からなる仮想街区において、EVとその双方向型自宅充電器V2Hを含む自家消費技術の経済最適構成を導出した結果について紹介する。 |
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16:05 5. | 再生可能エネルギーの有効活用に向けた蓄熱発電の環境性・経済性の評価 | 東京農工大学大学院 | 入倉優香 |
【概要】日本の電力需給において,太陽光発電等の再生可能エネルギー(RE)の導入拡大や需給調整力を提供する火力発電機の減少により,REの出力抑制が課題となっている。本研究では,REを活用する技術として,余剰REを熱として蓄え,既存火力発電機を活用して発電する蓄熱発電を想定した。蓄熱発電を含めた電力システムの最適な運用を模擬するモデルの開発を目的とし,計算結果より環境性と経済性を解析した。 |
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16:25 6. | 太陽光発電の出力制御による需給調整力提供効果の評価 | 東京農工大学大学院 | 柏 翔真 |
【概要】太陽光発電(PV)の導入増加により,天候によって生じるPV出力の短周期変動および予測誤差の影響も大きくなっており,今後は電力需給調整力のさらなる確保が必要になることが予想される。そこで本研究では,PVの出力変動や予測誤差に対する,出力制御されたPV自身による調整力提供に注目した。この機能を日本の電力需給を模擬したモデルに追加して解析をおこない,PV自身が持つ調整力提供の価値を定量的に評価することを目的とする。 |
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