第24回風力エネルギー利用総合セミナーの開催にあたり
足利大学総合研究センター センター長 齋藤 宏昭
昨年度から対面に戻して開催しております風力エネルギー利用総合セミナーも今年度で第24回目を迎えます。今回も皆様をお招きして足利で開催できることを関係者一同喜んでおります。また、皆様には日頃より私ども足利大学総合研究センターの種々の活動にご協力いただき、心より厚く御礼申し上げます。
世界的な動向に合わせ、政府の2050年CO2排出実質ゼロ宣言もあり、国を挙げてカーボンニュートラルに取り組むようにとの号令が国内の大学にもかかりました。コアリションという形で、技術、人材育成、産官学連携、国際協力など、様々な分野で大学同士が手を繋ぎ合った活動を期待されています。本セミナーは、20年以上も前から、そのような垣根のない交流の場を提供してきたことを誇らしく思うとともに、皆様のご協力なしには到底成立し得なかったと感謝しております。
日本のエネルギーの潮流は大きく変わり、一昨年、政府のエネルギー基本計画の改定により、2030年度において再エネが36~38%を占め、主要電源となることが明示されました。特に、2020年10月以降、最有力手段として洋上風力発電の加速的導入が期待されており、2020年末の「洋上風力産業ビジョン」では、2030年に1000万kW、2040年には3000万kW~4500万kWという高い目標が設定されました。この目標達成のために多くの活動が始動しており、日本版セントラル方式の海域調査や、洋上風力拠点港湾のさらなる指定と整備、地元企業とのビジネスマッチング、洋上風力人材育成のプロジェクトといった、具体的な施策が産学官すべての領域で進んでいます。
このような状況下、今年度のセミナーでも10名以上の講師陣をお招きしてご講演をいただく予定です。主なテーマはますます加速する洋上風力発電として、世界の最新動向や技術、わが国における研究開発の状況に加え、社会インフラや金融といった観点も盛り込み、産学双方の講師陣より俯瞰的にご紹介いただきます。さらに、もう一つのテーマとして、再生可能エネルギーと地域共生の観点から、洋上風力による域活性化や、さまざまな再エネシーズを活用する事例や動向についてもご講演いただく予定となっております。
どうぞ、万障お繰り合わせの上、ご参加くださいますようお願い申し上げます。
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