このたび,2024年2月28日に逝去された故谷辰夫氏のご親族から本学会に1,000万円の寄付を頂戴しました.太陽エネルギーに関する研究活動に活用してほしいというご親族の意向を受け,寄付金を原資とする「谷辰夫基金」を創設することとなりました.基金の過半は新たに設ける「谷辰夫賞」の賞金として,残り(年間50万円まで且つ累積500万円まで)は本学会の非営利事業の費用として活用いたします.
「谷辰夫賞」には4種類の賞があり(下表),毎年該当者に授与されます.なお,原資が無くなった時点で終了します.
【谷辰夫賞】
谷辰夫賞 | 副賞賞金(源泉税込) |
学会賞(太陽光発電分野以外の学術部門) | 20万円 |
論文賞(太陽光発電分野以外の最優秀論文) | 20万円 |
谷辰夫奨励賞(一般部門) | 10万円 |
谷辰夫奨励賞(学生部門) | 5万円 |
注1)太陽光発電分野の学会賞・最優秀論文賞には太和田賞が授与されます.
注2)谷辰夫奨励賞は,研究発表会で最優秀と認められるものに授与されます.
基金を使用できる本学会の非営利事業の経費は,学会各賞の表彰状・楯・メダル等の製作費および研究発表会開催に係る会場費とします.
ご親族の皆様のご厚意に厚く御礼を申し上げるとともに,会員の皆様におかれましては本基金を有効に活用いただき,本学会への論文投稿ならびに研究発表会への研究発表を一層活性化していただきますことを期待しております.
故谷辰夫氏は本学会において,1994年~2000年に理事を,1994年~1996年に副会長を,1998年〜2000年には会長を歴任されました.会長在任時には太陽エネルギーハンドブックの改定に尽力されるとともに当時の文部省と法人化の協議を開始されるなど,本学会に対して大きな貢献をされました.これら一連の業績に対して,2010年度に功労賞が授与されました.また,2021年に学会フェローに任命されました.
故 谷 辰夫 氏 工学博士(名古屋工業大学大学院,電気工学)
●ご略歴
1940年 石川県珠洲市大谷町生まれ
1966年 名古屋工業大学大学院修士課程(電気工学科)修了
同年 通産省工業技術院電気試験所(現産業技術総合研究所)入所
1987年 東京理科大学工学部電気工学科教授
2002年 諏訪東京理科大学システム工学部電子システム工学科教授
2010年 東京理科大学名誉教授
2024年 2月28日 ご逝去
●研究開発分野
太陽光発電,環境エネルギーシステム